2013年3月8日金曜日

スウェーデンの「にいはお」論議。


ママンとけんかした。

こうである。
最近私は外出時でも着物をきているのだが、着物を着ていないときでも「にいはお」と知らない人に挨拶されることが多い。

突然「どこから来たのか?」とつっけんどんに聞いてくるやからは、同じアジアの顔立ちで。同じ国から来ているかどうか確かめたいかららしい。
一通りスウェーデンにいつ来たか、結婚はしているか?彼氏はいるか?と聞くと大人しく去って行く。
いったいなんなんだ…と最初は慌てたが、今はスルーで返せる。

で「、その話を何気なくママンにした時に私が「そういうときは私も”にいはお”って言い返すんだ」と言ったことに

「しんじらんなあ~い!!」というのである。

自分なら絶対に「こんにちは!!」と返すと主張する。そんなことどうでもいいじゃないか、にいはおって言ってんだからにいはおで返してそれで終わりでいいだろと言うと、食いさがってくる。
「それならお母さんは中国人に見られたくないって思うわけ?それって差別じゃない?」などと言ってみるが、そうじゃないと。「日本人として恥ずかしくないのか」などと日本人論をふりかざす。

そんなこと本当どーでもいいんですけど。
着物を着ていようがいまいが、スウェーデンで私が日本人だとわからない人が99%いるわけだし、相手が私をばかにしてるのか、からかってるのか、はたまたマジで交流したいのかだってわからないし、私を日本人として見て日本語で挨拶はにいはおだと思ってる人なのかもしれないし。
だったら「対応を統一しておいた方がいい」と考えるのは…外国かぶれしてるからだろうか?

勿論、例えばイギリスに旅行した時に、道端でガキどもに自転車ですれちがいざま「こんに~ちは!」と言われたことがある。私もとっさに「こんに~ちは!」とイギリスなまりで返したが。(笑)

日本の話を例にとる。
日本に旅行に来ているらしき、外国人のカップル。挨拶するならなんというか?相手にあわせるなら「ハロー」であろう。しかし、そのカップルが英語圏の人かどうかなんてわからない。スペイン人かもしれないし、ドイツ人かもしれないし、インド人かもしれないし、スウェーデン人かもしれない。でも日本人にとって外国人はみんな「ハロー」である。これと全く同じだ。

一応旦那にも聞いてみた。日本にいて「ハロー!!」と言われて「ヘイサン!!」と応えたことはあるかと。否。嫌な気持ちになったことはあるかと。否。もちろんである。本人がスウェーデン人かどうかなんて日本人にわかるわけがない。ましてやスウェーデン人でさえも、その人がスウェーデン人であるかどうかなんて日本で会ったらわからない。多分お互いハローと言いあうだろうと。

ひとつはこういう理由から、日本人にとって外国人はみんな「ハロー」であるように、スウェーデン人にとってアジア人はみんな「にいはお」であることは普通だと思っている。

ひとつは、着物を着ているのに「にいはお」と言ってくるスウェーデン人に「日本人に見られたい」と思っていない。そういう意味で、「違う。私は日本人よ」と言い返す人とか「こんにちは」と日本語式で返す律儀な方々と比べたら、私はそのスウェーデン人たちをどうでもいいと思っているんだろう。

どうでもいい人に何を言われようと気にしない。どうでもいい人にに日本人に見られなくても全然かまわない。着物を知らない人に何をどう説明しろというのか。挨拶をしただけの相手に自分を主張して一体何になるのか。

「にいはお」なら、にいはお。「こんにちは」なら、こんにちはで返す。
とりあえずスウェーデンでは、アジア人の人にもそう言うようにしてる。

中国人が同士を求めて聞いてくる時、「にいはお」とは言わない。日本人が日本人かどうか確かめたい時に「日本の方ですか?」と聞く様に。だから、これでいい。

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