2011年10月28日金曜日

手前味噌ですが。


口頭テストを待っている間、暇なので味噌を仕込んでいる。
味噌はなにより「麹」がないとできないわけだが、これは先日すっごい課題が忙しい時にママンに「通販で買ったから送ってくれ!」と言って送ってもらったもの。

最近はこういうのにもなれた。こういうの、とは、この時に「今コレ欲しい!」と言ったのではいろいろ遅いので、あらかじめモヤモヤして来たらすぐに行動に移す、ということだ。旅行先の買い物にもこれが当てはまる。

というわけで、「今まさに味噌作りの気持ち満々!」な時に作っているので、かなり入れこんでいる。
しかも、味噌作りは今回が初めてではない。

5月に家族がスウェーデンに遊びに来た時、やはりママンに近所のスーパーの麹を買って持って来てもらった。みやこ麹ってやつだ。
その仕込み終わった味噌は今、スウェーデンのオーガニック大豆と塩と共に屋根裏部屋でぐっすり眠っている。

ちなみに二枚の写真は前回のです。
出来上がりの若いツバメ…じゃなかった若い味噌を少しとって時々お味噌汁にして飲んでいるが、なかなかおいしい。
もちろんだしが入っていないので面倒くさいが、本来の大豆の味がして、ダーリンも「へー」と言ってくれた。(笑)

なぜ味噌を作るのか。
それはこちらでは味噌は値段が高いということと、発酵食品は放射能対策にいいと聞いたから。
最初は1キロ分くらい作ったのだが、やっぱり家族にもあげたいと思い出して、なるべく放射能を浴びてない麹を送ってもらった。こっちの大豆はチェルノブイリの放射能しか含んでないから大丈夫(笑)


ちなみに、今住んでいるところのコンロは「ガス」だ。
スウェーデン在住でこれはかなり珍しい。ほとんどの家はIHか、丸い鉄板がぼうっと熱くなる電気コンロだからだ。最初は全く気づいていなかったが、部屋に遊びに来た日本人の友達がびっくりし、羨ましがっていたのを見て初めて知った。
ガスはいい。すぐにお湯が沸く。ハイカロリーで火メラメラ、中華鍋(ダーリン所有)で野菜炒めもOK!電気コンロの人はパスタなどをゆでるときはティファールの湯沸かし器でお湯を沸かしてから鍋に移し替えるんだそうな。へえ。

そのやる気満々な我が家のガスコンロで大豆を1.6キロ煮ている最中。マッシュするのが超大変そうだ!!
実は2キロにしたかったのだが、今朝米麹で「どぶろく」も作れる…ということを発見し、急遽どぶろく分の麹が脳内の何者かによって盗まれた。(笑)

部屋中が大豆臭いけど、今日はダーリンも日帰り出張で遅くまで帰ってこないし、なによりこのガス、定額なんで毎月払ってるガス代より実際に使ってるガス量が少ない。まあ、オーブンも電気だし、ガスは本当にコンロでのガス以外使ってないからね~。がんがん4時間くらい煮てやっと元をとりたい気分。今日は約7キロくらいの味噌を作る予定。

今作ると丁度年末ごろ良い感じになるので、日本に持ち帰れるだけ持って帰って、姪っ子に無理矢理食わせたい。

ちなみにダーリンは味噌漬けのブタ肉とか嫌いみたいです。みそ汁は好きなんだけどなあ。
粕漬けもいまいちだったようです。酒粕、わざわざノルウェーから取り寄せたのにねえ。ダーリンのみそっかす!!…おあとがよろしいようで。

2011年10月27日木曜日

スパゲティは箸が義務です。


うふ。日本語おかしいね。
さて、結局最初の学校は最後まで卒業できず、次の学校にこっそりスキップして(でもちゃんと合法によ!)そこで卒業できそうなので結果飛び級したことになってしまった。でも本当にほっとした。最後の課題を提出したので、あとは口頭テストするだけです。

スウェーデン語学校のセンセは正直全然当てにならないと仮定する。(仮定じゃなかったわけだが)と、そこで二つに生徒は別れるわけだ。
そのままわけわかんないセンセについて行って、受け身で勉強して苦しむ人。
これじゃ自分がだめになる!と気づいてしっかり自分で計画建てて苦しみながら勉強を進める人。
どっちも苦しいのよ。

私は最初前者だった。日本の教育システムで育ち、しかもそこを卒業してからはや何十年…という身では、それも仕方ない。でもそれを仕方ないと思いたくなかったし、それ以上に本気でセンセ殴るには利き腕の左につけてる指輪を外すタイミングとかまで考えたくらい、その対応の適当さにいらだっていたのでスキップできて本当にラッキーだった。

その分、スキップして行った学校は「インテンシブ」だからやる事なす事すごい駆け足で目が回ったし、絶対このまま卒業しても一度は自分でおさらいしないと絶対身に付かないと本気で思うくらい綱渡りだった。

お金は大事。家族も大事。でも教育もすごく大事。

スウェーデンには他のヨーロッパ各国以上にたくさんの移民を受け入れている。ソマリアからもしかり。ムスリムの話はいつかするとして、先日学校でのエピソード。

お昼を挟んだので、お弁当を電子レンジでチンしようと思ってカフェテーブルの場所に行ったら、ソマリア人(絶対そう。茶色い肌にホッカムリ)一行がお食事中だった。そして、全員とはいわないが、中にスパゲティを

手で

食べている人がいた。

3秒くらい固まった。いやマジで。もみもみ手で丸めて、上にスパゲティを持ち上げて、舌が先にお出迎えしてました。わお…。さすがにソマチアとかエチオピアとかエリトリアとかには手でごはんを食べる習慣があるから何ともいえないんだけど、スパゲティはさ、イタリアの食文化なわけよ。17世紀のイタリアでは手で食べてたって噂もあるけど、400年前も原点回帰すぎ。(笑)

しかもここはソマリアじゃなくて17世紀のイタリアじゃなくてスウェーデン。ピザ食べるときもナイフとフォークを使うくらい「道具大好き!」な人たちの住んでる国ですよ。

ちなみにスパゲティは触っても熱くないんだと思う。というのはこの人たちは電子レンジの正しい使い方を知らないので、低温度で20分くらい温め続け、(これも私のイライラの元)結局冷めたまま諦めて食べてるので。教えても、使い方を教えようとしてることがわかんないので、ランチ泥棒扱いです。(泣)

しかも、いつもそうなんだけど、この人たちは流しを使っても絶対掃除しない。台の上がびっしょびしょで水が床にしたたっても全然気にしない。

仕方ないから私は無言で流しをきれいに拭いたんだけど(学校だけど、スウェーデン語通じないので)その間も、さも私を「邪魔」そうに拭き終わるのを他のソマリア人は待ってるわけよ。

どーよ。この人たち。

でも、この人たちが悪いんじゃないってないのは十分分かってる。
ソマリアはそもそも国家がない。政府がない。従って学校に行った事がない人がほとんどなわけです。
ABCが分かっても、21世紀は(笑)スパゲティは手で食べてはいけないとか、流しを使ったあとはきれいに拭くとか、そういう教育を受けてない。もちろん家族や仲間もそういう教育を受けてないから、注意もしない。ってかそれがマナーだってことをわかりようがないわけだ。

ほとほと悲しくなった。ソマリアに。
そしてすごく重く私の胸に「教育は大事」って意味が染みてくる。

いや、まてよ。こういう見方はどうだ。「やっぱり好きな様に食べるのが一番いい。人様にマナーがこうたらと言われても堂々と自己流で食べるのが食べ物に対する正しい態度だ!!」とな。マナーなんて人によって違う訳で、哀れみたらしい目で見られる権利なんてないぞ。

じゃあ、やっぱり私はスパゲティはお箸で食べるべきっすね、学校では。そうだ!日本人のアイデンティティをソマリア人に見せつけてやれ!ソマリア人がそうしているように!これは日本人の義務だ!うん、ぜひそうするべきだ!
いや〜何かまるく収まった!!(笑)


でも、スパゲティを手で食べる人たちに、ピザをナイフとフォークで食べる人が言葉を教えるって…センセの仕事って想像を絶する大変さなんだろうなってオート認識。彼らのクラスと私のクラスは色んな意味で全然違うけど。
受け身どころが足にしがみついてる生徒に、果たしてスパゲティは手で食べるべきではないって教育できるんだろうか。スウェーデンは男女平等の国で、スパゲティはフォークで食べる国ですって、ソマリア人(しかもムスリム)に分からせることができるんだろうか。

そんなことに比べたら、テストを受けられるくらいに上達したかセンセがチェックしてくれないことなんて、ちっこい事よね。よし、許しはしないが、認めてやる。(笑)

でも一番かわいそうなのは、受け身でしか授業を受けるすべがない、受け身じゃないけどとってもシャイな人たち。それがエチオピア人とかエリトリア人とかなのだと思う。「あなた達にはもっと時間が必要なの」と言いくるめられ…。ウクレレ弾いてるアホな日本人みたいにずる賢くないっていうね。皆、がんばれ。

2011年10月25日火曜日

ストックホルムの斜め45度後ろで。

久しぶりにブログを書いている。
地震が起きてから、色々なことを考えすぎて収集がつかなくなってたのもあるが、それ以上に、スウェーデンに来てから狭い日本人のコミュニティでブログをチェックしている人がとても多い事に気づいて呑気に書けなくなったというのが本音だ。

よくブログにはランキングなどがついているようで、スウェーデン在住日本人のブログはほとんどこれに参加しているようだ。んでもって、読んだらボタンを押して、そのランキング上位になるよう協力してね、とな。

…まあ、たぶん私が何を言いたいか、私を知っている人ならわかると思うので割愛するが、問題はその内容だ。
どうもそのブログの内容、前々から随分とどうでもいい内容の物が多いと感じていた。まあ、私のブログこそ正にそうなのであるが。(笑)
でも今、実際にスウェーデンに暮らしてみてその人たちと同じ立場になってみると、なるほどこれは…と思うところがある。

要するに、何かブログで悪口でも書こう物なら、ブログ内ではなくて実生活で炎上しちゃうのである(笑)ヒャッハ〜!!
これにはまいった、というか恐ろしくなった。

というわけで、海外生活というカテゴリでブログを書いている人に「のほほん系」が多いのは「そういう当たり障りのない話題しか書けん」という見えない縛りがあるからなのだとわかる。

見えないって、こわいですねっ。知らないって、危険ですねっ。わからないって、恐ろしいですねっ。


話は変わるが、最近また石けんシャンプーに鞍替えした。
手作りの石けんを作り始めて、「この方が髪にもいいかも」的安直な発想で始めたのだが、石けんで髪を洗うにはコツがいるので多くの人々が挫折しているようでもある。今のところ3週間目突入というところか。

結構なサイトを見て回ったが、その中にヤッホー知恵袋で「なんで石けんシャンプーなんて髪がきしむのに使うの?売れてるようだけど全く意味がわかんないんですけど」という質問をしている人がいて、しかもそれに対して「石けんは化学物質です。髪に悪いのは当たり前です」と答えてる人がベストアンサーになってて、何じゃこの漫才?と思った。

これは質問というより、自分がわからない事に対して「やっぱわかんないよね」って同意してくれる人を期待してる質問の仕方で、これはすでに質問じゃなくなってる。しかも答えてる人もドンピシャ質問してる人が欲しい答えでまるく収まってる。

でもさ…世の中には自分が理解できないことっていっぱいあるわけよ。一方方向しか物を見れない人にとっての世界はそれだけの世界で、いわば私の様に「何で国際結婚で海外移住組の人のブログってのほほん系で、しかもコメントは絶賛してる人だけなの?」という偏った見方しかその世界の中でできなくなる。

見えないって、こわいですねっ。知らないって、危険ですねっ。わからないって、恐ろしいですねっ。

別にそれで一生終わる人も山ほどいるんだから気にしないけど、少なくとも私の人生の目標は「多方向から物を見られるようになる」ことなわけだから、色々あれこれ考えたいわけだ。
真っ正面だけでなくて斜め45度後ろで考えることが、同時に心穏やかに生きるためのおばあちゃんの知恵なのかもしれないとも思う。

というわけで、11月下旬に斜め45度後ろに引っ越す事が決まったっていう、全然落ちてない展開なわけだけど、とりあえずテストの課題が終わって少し落ち着いたんで、のろのろだらだら、精神生活で炎上しない程度に(笑)ブログを再開しようと思う。引越のこともぼちぼち書く。
そんなわけで、こっそりこのブログ読んでるそこのあなた。よしなに。