2011年3月21日月曜日

自分にできないこと。

自分にできること以上に、自分にできないこともだんだん分かって来た。ここが辛いところなんだけれども、どこかで線引きしない事には…。世界中のどこかで悲しんでいる全ての人に共鳴していては、それはもう強く生きていけないという意味であり。私が今大切にしたいことを大切に思う、日頃は当たり前だと思っていたことに感謝する。行動もそうだけど、「自分でできないことを考える」ことも大事だなと思うこのごろ。

日曜は学校の日本人の友達が、ストックホルムの中心街で街頭募金活動をするグループに混ざって着物でお金集めてきた。とっても大盛況だったようで、私も本当に行きたかったけど、私はあえてそれに行かなかった。行けなかった、というほどいい人でもなく、現状の自分の状態で、そこに行くには自分でできることを越えた行動…と思ったから。

すでにこの一週間、他の義援金関連でものすごく忙しかったというのと、ここ3週間、義父が亡くなってバタバタして自分自身がもうクタクタで、ろくに休んでなかったということ。さらに、ダーリンの心のケアを怠っていたと思い、日曜は一日ダーリンと一緒にいました。といいつつ、ヘミシンクでレトリーバルも試みたりして、結局休んでないんだけどね…。

その日曜日、ダーリンがいい天気だからお散歩したいとダダをこねるので(笑)近所を散歩すると「今日はお祭り??」ってくらい近所の湖畔にひとだかり。何かと思っていると、どうやら「スウェーデン人総日光浴」の景色だったよう。この人たち、本当に日光浴するために外に出る。そのため、にわかに祭り状態。

基本的にせこい私は「ここで募金活動すれば…」なんて考えるが、よくよく考えると、私が短大の卒業旅行で行ったタイのビーチでノンビリできないほど次から次へと物売りがやってきて「全然リラックスできねーじゃねーかコノヤロー」状態を思い出し、スウェーデン人の唯一の娯楽(笑)を邪魔するのも「ボランティア精神」からははずれた行為になると思い、諦めた。

ダーリンは「AYAが疲れてるのはビタミンDが足りないからだよ。ハッピーホルモンを出さなくちゃね」とか恐ろしいこと言うし、義父がなくなって、地震が来て…と、色んな意味でスウェーデン人の感覚のギャップにこの3週間驚きっぱなし。


街頭募金には、色んな方面から「街頭募金したって効果なし」「日本人として恥ずかしい」「スウェーデンではやり方が違う」という声が耳に入り、こっちに住んで一年の私には、どれが本当のことなのか判断できなかった。でも蓋を開けてみれば、友達いわく沢山の人が活動に参加し、沢山の方々が募金をしてくれ、沢山の方々が「やってよかった」と言ったとのこと。

これを聞いてものすごく落ち込んだのは自分自身。いつも思う。どうして私って、自分の信念とか考え方を信じてあげられないんだろう。
私だって「やってみなくちゃわかんないじゃん!」と常々思っていたのに、信頼できそうな人から反対のことを言われて「やっぱスウェーデンじゃ日本のやり方とは違うのかな」なんて思ってしまった弱い自分がいる。
参加しなかったことについては、ダーリンとの時間の方が「今」私にとって最優先すべきことだからこれには後悔しないけど、人の意見に流されてた自分に気がついて幻滅した。

ほら、もう、全然今までの努力が水の泡。今までさんざん努力して自分を認めてあげようとしてたのに、全然効果がない。全然自分は自分を信じてあげてない。

どうしたらいいんだろう。自分にできないこと、それは実は「まだ自分を愛してあげられてないこと」。正直、今すごく辛い。

4 件のコメント:

しろすけ さんのコメント...

こんにちは。
とっても辛そうですね。
自分を愛するって難しいですよね。
愛そう!とか思ってるうちに疲れちゃう。
私も割と失敗する度に「私が消えたら話が早い」とか考えます。それって逃げてるだけなんですけどね…本当は。

でも日記を読む限りAYAさんは悪い事一つもしてないし失敗もしてませんね。
罪悪感の出所はどこなんだろう。
活動に参加しなかったのは、果たして罪悪感を感じるべきことなのでしょうか?
AYAさんは自分を守るためにそうしたのではないですか?だったら正当な理由だと思います。
やってくれた人に感謝して自分は休めばいいんです。人を癒す前に自分を癒さないとね。

なんて、力になりたくてだらだらと書いてしまいましたが、カウンセラーじゃないので本当のAYAさんの苦しみはわかりません。
申し訳ない…。

綺麗なブログですね。センスいいです。
写真も綺麗でうらやましい♪

Aya(UkuleleAya) さんのコメント...

しろすけさん、ありがとうございます。すごく嬉しかった。

私の罪悪感の出所は、あの時「日本にいなかった」ことからくるものかもしれません。家族や友人は大きな揺れを継続的に感じてふるえているのに、私はその怖さを体験していないし、共有もできない。こちらでは地震の話題を無視して生活することはとてもカンタンです。

私もよく「最悪死んでしまえばいいからいいや」とか考えます。裏をかえせばその分この人生を生き抜こうとも思えるし、弱っている時は「逃げ道がある」と安心して辛さに挑めるわけなんですが…ただ疲れているだけなのかもしれません。

でもコメント本当にありがとうございます。癒されました。もっと非物質を知覚して、新しい思考を構築したいです。

つじ さんのコメント...

はじめまして。

初めて日記を読んで失礼します。ストックホルムの街頭募金に参加したものです。

私もやる前は同様に悩みました。でも、AYAさんのように反対意見を聞く機会が少なかったので、とりあえず素直に何らかの形で役に立つならと思い参加しました。

もちろん、やって良かった印象はありますが、良いことをしたという気持ちですっきりしてしまい、平穏な生活に戻ることも一種の自己満足かなと思いました。

人の意見に流されたとおっしゃいますが、色んな人の意見を柔軟に汲みいれるのも日本人の長所だと思いますので、その中で判断されたAYAさんの行動は日本人として何も悪いことではないと思います。


私は神戸の地震を経験したことで土木を専攻し、建設業に従事し、今はストックホルムで研究をしています。私も日本人として今回の地震を経験できなかったこと、また技術者としての無力感に非常に苛まれます。AYAさんも、色々と辛くなっていること自体が日本人の誇りなんだ、と前向きに捉えれば良いと思いますよ。なにしろ、日本で史上最大の地震だったんですから。

ただ実際、東北の被害は広大で甚大です、神戸のときと違って、救援物資もかなり不足していると聞きます。復興のスパンも数年できかない非常に長いものです。今回のような分かりやすい目の前の支援に飛びつかなかったことを後悔しなくても、焦らず自分のできる範囲と方法で、役立って行けばいいんじゃないでしょうか?

例えば身近なところから世界に日本の現状を知ってもらうなど、役立つ方法は幾らでもあるかと思います。前回の日記を拝読して、まずは旦那さんにだけでも地震の怖さや復興支援のありがたさを分かってもらえる嬉しいなと思いました。個人的には日本もいま世代格差や長引く不況で特に若者は全然金持ちじゃないと思いますしね。。。


とにかく、被害を受けなかった人も、みんな色々悩まされる、これが天災の怖さだと思います。色々大変な時期だと思いますが、お互い日本人として頑張りましょう♪

Aya(UkuleleAya) さんのコメント...

つじさん、コメントありがとうございます。
つじさんも一体このブログをどうやって見つけるのか、不思議でしょうがないです。(笑)

コメント読んで、とても嬉しかったです。ありがとうございます。励まされました。
そうか、もしかして旦那には「同じ日本人として被災者のことを思うと眠れない」って感覚自体が分からないのかしら?この感覚が日本人なんでしょうか。

でもまずは旦那に日本が今どういう状態にあるのかわかってもらいたい!今はまだ渦中ですが、今後日本が復興して行く中で、「遠いお国の災害」ではなく「結婚した相手の国」としてもっと身近に、そしてもっと真剣に日本のことを考えてくれるといいなと思っています。