2010年6月10日木曜日

キュリアスアンヤ、最初の別れ。


フィンランドの笑い話をダーリンから聞いた。奥さんが旦那に「なんで愛してるっていってくれないの!」と怒ると、旦那は逆切れして「愛してるなんて、30年前にちゃんと言ったじゃないか!もし気が変わったらその時はお前に言ってるはずだ!!」とな。

ダーリンは笑いながら話してくれるのだが、わ、笑えない…。
フィンランド人もスウェーデン人も、かなりシャイというか、あけっぴろげに気持ちを許すということがあまりないらしい。こういうシャイさをわかってないと、ラテンの国から来た人々は「なんでそんなにみんな冷たいの??」となる。しいては日本人からさえも「なんで褒めてくれないの??」と言われてしまうのだ。

実は先日、とうとう学校の授業に耐えられなくなってクラス変更を願い出た。その時「褒めてくれない」センセーと話し合ったのだが、そのときはこっちがびっくりするほど私の勉強ぶりを評価してくれた。積極的に勉強する感動的な生徒だそうである。ううむ。またうっかりセンシチブになってしまい、泣きそうになっちゃったよ…。しかしずいぶんと極端だなあとは思うが、それほどセンセーは内に秘めてアンヤを評価してくれていたのだ。

だからこそ、ちゃんと勉強していても私がクラスのレベルについて行けないこと、テストに合格して卒業するのが目的で勉強しているのではないこと、もっとゆっくりコツコツ階段方式で勉強していきたいということを今わかってもらえたのだ。さらに「アンヤはキュリアス(好奇心旺盛)だと気づいてたよ。」とも。キュリアスジョージかいワシは。でも間違ってないのがくやしい。(笑)

しかもここで私に関する初期評価がちょっと間違っていたことに気づく。私は一応短大出なのだが、中学校卒業レベルの教育しか受けてない人の「レベル2」にされていた。うっかりインタビュアーの口車に乗せられて、「レベル2」の人が行くクラスを選ぶよう誘導されたのだ。ううむ。私が通っている建物は、レベル2+私の通っているCクラス(ここだけレベル3)しかないので、レベル3のノーマルなCクラスに移るというと、学校を変えないと行けない。私が通っている学校機関はストックホルムに3つ学校を持っているのだが、私はその中で他の学校に転校しなくてはいけないのだ。クラスを変わるだけではなく、通う場所ごと変わってしまうのだ!!今度はかなり遠いところのようで、心配と期待が交互に昇開してるところです。あ、ちなみに写真は学校近くの昇開橋を学校の反対から撮ったところ。1時間ごとに橋が上がって、長いポールのボートが行き来してます。もうこの光景も当分お預けね。


明日、最後の授業になると思われるが、「褒めてくれない」センセーの授業でないのが残念。ちゃんと挨拶しにいくけどね。彼からは3回も「君がクラスを変わるなんて悲しいよ(Sad)」と言われてしまいました…。「寂しいよ(Miss)」じゃないところが異性に対して言葉を選んでる感じですかね。(笑)

私は一生懸命「自分のペースで勉強したいがためにクラスを移りたいのだ」と弁解するのですが、英語じゃ上手く伝えられない。センセーはきっと教え方が悪かったのだと自分を責めてしまっているのかもしれません。あー罪作りな女よのう。スウェーデンまで来て、男を泣かすとは。

そのセンセーは顔がドイツ人っぽくて、笑った顔のまゆげがくいっと曲がってるのね。笑い顔で怒る竹中直人の反対バージョンとでも言おうか。でもめいっぱいの「Sad」顔は、めちゃ悲しそうだった。本当に申し訳ないと思うけど、とてもじゃないけど授業についていけないし、基礎を習わずに難しいことばかりやるのは単に時間を無駄にするだけなので、これだけは曲げられない。

あースウェーデンで早くも「別れ」を経験するなんて。まだ心の準備もしてなかったけど、こうやって人間はまた成熟して行くんだなと思います。キュリアスアンヤ、明日は笑顔でさよならしてきます。

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